タイ料理の調味料:タオチオ(味噌)とトナオ(納豆)
今日の記事は、タイ料理の調味料についてです。
タイの調味料と言うと、魚から作る醤油の魚醤「ナンプラー」が有名。大豆から作る醤油「シーユーカオ」、「シーユーダオ」もあります。
でも今回取り上げるのは、大豆から作る「タオチィァオ」と「トゥアナオ」について。
「タオチィァオ」と「トゥアナオ」はタイ語を正確に書いたものです。
でも実際には「タオチオ」と「トナオ」と聞こえるし、それで通じるので、以下では「タオチオ」「トナオ」と書きます。
昨日の記事でアップした「タイ居酒屋あかね」さんで使われていた調味料がきっかけ。
以前に「ラートナー」という、ライスヌードル(クイッティアオ)のあんかけをいただいたときのことです。
その「ラートナー」のスープに、茶色い液体と大豆が入っていたんです。
ママさんに「味噌か?」って聞いたら、「違う」って答えたんです。
だから記事には、タイの納豆「トナオ」だろうか?と推測を書きました。
⇒一見ただの居酒屋、してその正体は本場タイ料理店 居酒屋あかね
そこで再訪時(昨日の記事)に「ラートナー」の調味料について確認してみました。
すると、「トナオ」じゃなく「タオチオ」だ、というのです。
「タオチオ」は、空芯菜の炒め(パックブンファイデーン)やカオマンガイ(蒸し鶏のご飯)のソースに必須の調味料です。
いったいどんなものなのか見せてもらいました。
Pantai製の「Pantai Soy Bean Paste」500g入です。
ソイビーンペーストって、大豆のペーストです。
しかも漢字で「豆醤」と書いてあって、ビックリです。
中国由来の「豆醤」って、要するに、まぁ味噌の仲間ですね。
原材料は・・・
日本語は大豆が「ソイビー」になっていたりして変ですけど。
材料は、大豆、小麦粉、塩、砂糖、米粉、調味料。
日本の味噌のように大豆をすりつぶさずに、粒のまま発酵させている。
そして、かなり塩気が強いそうです。
確かに日本の味噌とはだいぶん違う。
だからママさんは「味噌じゃない」って言ったんですね。
お店で使っているさっきの豆醤は、Pantai製。
こんな姿の製品です。お店で見せてもらったのが左側。右が大瓶です。
![]() |
![]() |
Pantai Soy Bean Paste (500g,17.6oz) https://achaumarket.nl/product/pantai-soy-bean-paste/ |
Pantai Soy Bean Paste (30.5oz,730ml) https://www.amazon.com/Pantai-Norasingh-Bean-Paste-30-5oz/dp/B08B41C1DV |
タイの「Soy Bean Paste」をググるとHealthy Boy製が出てきます。
タイのトップブランドのようです。

Soybean Paste Formura ソイビーンペースト(タイ風味噌) 850g
肥儿标特级豆酱 黄豆酱 仁和园酱园
- 出版社/メーカー: (株)エーワン
- メディア: その他
と、まぁこれで一件落着なんですが・・・改めてタイの納豆「トナオ」について。
カビの一種である麹菌で大豆を発酵させたのが「味噌」、「醤油」そして「豆醤」。
しかし納豆菌で発酵させたのが「納豆」、糸を引く納豆です。
糸ひき納豆は日本独自の食品かと思うったら、実はそうじゃない。
韓国、中国湖南省、ラオス、タイ、ミャンマー、ネパールそしてアフリカにも納豆がある。
タイ北部では「トナオ」と呼ばれる納豆が食材や調味料として使われているそうです。
「タイ居酒屋あかね」のママさんは、タイ北部のチェンマイ出身。
だから「トナオ」を使った料理があるかも、と思っています。
トナオを使った料理を食べてみたい。
しかし日本でタイのトナオが入手できるのかな?無理かな?
最後にアジア・アフリカの納豆について面白い本が出版されているので、ご紹介します。

幻のアフリカ納豆を追え! : そして現れた<サピエンス納豆>
- 作者: 高野秀行
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2020/08/27
- メディア: 単行本
この記事へのコメント