ワカコ酒(10)お好み焼き(その2)
すっかり遅くなってしまいました。
徳間書店の『コミックゼノン』連載中のコミック、新久千映さん作の「ワカコ酒」。
OLの村崎ワカコちゃんが1人飲みするという、飲兵衛には楽しいお話。
孤独のグルメ・女ひとり飲みバージョンって感じ。
そのコミックのTVドラマ版が、BSジャパンで毎週木曜日の深夜に放映されていましたが、3月26日が最終回でした。
3月12日放映の第10夜のテーマは「お好み焼き」。
ワカコちゃんが故郷の広島に帰って、高校時代の旧友・亜弥さんとの女2人酒、というストーリー。
今回の脚本・監督は久万真路氏。
第2夜の焼き餃子、第4夜のざる豆腐と同じ方です。
ドラマでは、原作の2話の料理が登場することが多いのですけど、今回はなんと4つも登場。w(*゚o゚*)w
1つ目は「ホルモン天」、原作では第3巻第68話。
2つ目は「ウニクレソン」、原作では第4巻第87話。
3つ目に登場するんが「お好み焼き」、原作では第2巻第43話。
そして最後に登場するのが「あなごめし」の駅弁。原作では第2巻SP2「居酒屋新幹線」。
昨日はドラマの食い&飲みの様子、今日はとんちゃん目線の重箱の隅をつつくようなコメントを記事にします。
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といいつつ、とんちゃん目線の重箱の隅をつつくようなコメント、は実は多くないんです。
今回の脚本・監督は久万氏。
久万氏のワカコ酒には特徴があります。
第4話のときには、こんな特徴を指摘しました。
TVワカコ酒(4)ざる豆腐(その1):http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29
TVワカコ酒(4)ざる豆腐(その2):http://onhome.blog.so-net.ne.jp/2015-01-29-2
・原作にない料理が登場する
・ぷしゅーの連発
・ドラマに料理とは別のテーマを設けている
さて、今回はどうなっているでしょうか・・・
◆原作にない料理
居酒屋に行く前にアーケードのある本通りをブラブラ。
そこで音戸ちりめんせんべいを試食。
このお店は、広島県呉市音戸町にある川口商店さんの支店です。
川口商店:http://www.ondochirimen.com/
ここに併設されている「ちりめん食堂」では、釜揚げちりめん丼がいただけるそうです。
ちりめん食堂:http://tabelog.com/hiroshima/A3401/A340101/34019714/
1店目の居酒屋「Sake七彩(しちさい)」さんでは・・いっぱい登場します。
メインの「ホルモン天ぷら」は、アップのシーンが出てこない。
でも・・
いろいろ並ぶ料理は。
呉特産の大粒の「かき小町」。
豊島穴子の刺身。
瀬戸内海の豊島産のあなご。
小鰯刺身。
瀬戸内の小鰯はオススメです。
広島郷土料理の「がんす」。
4つの料理が登場です。
2軒目のお店「オーバーナイトレストラン 中ちゃん」では、オーダーした「うにクレソン」のみ。
追加料理なしでした。
翌日の府中焼きの店「としのや」さんでは。
ワカコちゃんオーダーの炙りネギマヨに加えて。
亜弥さんオーダーの「生かけそば」。
特別出演の原作者・新久千映さんオーダーの「焼き枝豆」。
ドラマ中では2つの料理が登場。
東京に戻るワカコちゃんに亜弥さんが渡したお土産は・・・
にしき堂の「生もみじ」。
ということで、今回も原作にない料理がいっぱい登場でしたね。
◆ぷしゅーの連発
今回はちょっと変化球の「ぷしゅー」です。
1店目では・・・
乾杯の生ビールのあとに無音の「ぷしゅー」。
原作でもここは「フー」です。
ホルモン天を食べて、ビールを飲んで・・・「ぷしゅー」が出ない!
生ガキを食べて日本酒を飲んで「ぷしゅー」。
原作には登場しない生ガキと日本酒でやっちゃった。
「がんす」を食べて、日本酒を飲んで「ぷしゅー」。
やはり原作とは全く違うところで「ぷしゅー」でした。
◆料理とは別のテーマ
第2話は「焼き餃子」では男女のカップルがストーリー全体のテーマになっていました。
そして第4夜の「ざる豆腐」では、男女の相性がテーマ。
今回の「お好み焼き」では1人酒でなく、高校時代の旧友・亜弥さんとの2人酒というストーリー。
その2人の懐かしい仲の良さがテーマだったようです。
さらに重箱の隅風の小ネタは少ないんですが・・・
◆ビールがすごい
1軒目、ホルモン天ぷらのお店での乾杯シーン。
ジョッキにビールがいっぱい入ってる!( ̄□ ̄;)!!
アワが全然ないよ。呑兵衛にはウレシイ。
でも普通はこんなに入れませんよね。
ところがこれ、実はかなり脚色されているんです・・・
お店の人が持ってきたときは・・・・普通の量じゃん!
乾杯直前のシーンのビールは・・・量が少し増えているかな。 (◎_◎;)
そして乾杯!
これ、絶対にビールが継ぎ足されているよね。
2軒目のお店でのビールも、ほら、ジョッキいっぱい!(◎_◎;)
しかもこれ大ジョッキじゃない?
そしてお好み焼き屋さんでオーダー大ジョッキ。
これもワカコちゃんのジョッキは、ずいぶんとビールがいっぱい!w(*゚o゚*)w
わざとビールをジョッキ一杯に入れているんじゃないか、って思います。
◆背脂ミンチの府中焼き

ワカコちゃんが昼に食べた府中焼き。
府中焼きは、バラ肉などの代わりに、挽肉(ミンチ)を載せるのが特徴。
使用する挽肉は、お店によって牛ミンチ、豚ミンチ、合挽(牛と豚を混ぜた肉)といろいろ。
しかしワカコちゃんが食べた「としのや」の府中焼きは、肉のミンチではなく「背脂ミンチ」なのです。
だから写真のようにミンチが白い。
それをキャベツの上にバラバラと振りかけていますよね。
実はこれ、常温だと背脂は溶けて互いにくっついてしまって、こんなパラパラ状態にはならないの。
ミンチした背脂を冷凍してあるんです。しかも「バラ凍結」状態で。
こういう背脂を作っているメーカーってほとんどないみたいです。
パラパラ背脂:http://www.makiba.co.jp/shoukai-ryouri-buta-tou-26-sagyou.html
◆府中焼きのソースは?
「としのや」さんの府中焼きのもう1つの特徴。
それはソース。
広島県でお好み焼きのソースと言えば、「オタフクソース」が有名。
第6話の「女子会」でもしっかり「オタフクソース」が登場しましたね。
ところが、府中焼きでは「カープソース」を使うのが主流なんだそうです。
オタフクソースがかなり甘口なのに対して、カープソースはそれより辛口らしい。
カープソースは府中市の隣・三次市にある毛利醸造の製品。
なのでこの一帯ではカープソースを使うのが一般的だそうで、府中焼きでもカープソースが主流なの。
かつて府中商工会議所が開催した「府中焼きスタンプラリー」で、カープソースが協賛して「カープソース賞」があったりしています。
アサヒビール「府中焼き」:http://www.asahibeer.co.jp/area/08/fuchuyaki/chapter03.html
府中焼きスタンプラリー:http://www.fuchucci.or.jp/okonomi/stampsyousai.html
ところが「としのや」さんのソースは「オタフクソース」なのですよ。
ほら、おねえさんの前掛けに、しっかり「オタフク」のロゴが入っているでしょ?
きっと広島市民の味覚に合わせてのことと思います。
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